映画の300(スリーハンドレッド)が、U-NEXTで無料見放題動画にラインナップされていたので視聴してきました。
2007年に公開された映画なので今更感があるかもしれませんが、ペルシア戦争とスパルタが題材ということでずっと気になっていたんですよね。
そして、観てみるとやはりの面白さで、続編の300-帝国の進撃-にまで手を出してしまいました。そしてそして、帝国の進撃の続編はないのかという状況に。
うーん、300シリーズ続編が待ち遠しいですが、とりあえずは史実を交えての動画の感想などを書いてみたいと思います。(ネタバレもちょっとあるのでご注意を)
目次
映画300と帝国の進撃は実話?

映画300(スリーハンドレッド)と続編の帝国の進撃は、ペルシア帝国がギリシアに侵攻してきたペルシア戦争を描いた史実がベースです。ただ、全てが実話というわけではありまぜん。
実話や史実をベースに多少の脚色が加わっている感じで、歴史好きな方もストーリー性重視な方も楽しめる展開に仕上げているのでしょう。
全実話ベースだと地味な部分も出るでしょうし、2500年前の話ですから憶測も生まれます。映画として盛り上げるためには、史実に憶測も交えての自然なストーリー展開が重要なのだと思います。
ペルシア戦争

ペルシア戦争をざっくりとでも知っていると、映画300もかなり楽しめるはずです。
ペルシア戦争は、ものすごーく強くて大帝国(現在の中東からエジプト辺り)となったペルシア帝国が、地中海や黒海での商業圏や支援都市をめぐったギリシアとの対立から起こった戦争です。
描かれ方としては、自由のギリシア、支配のペルシアという構図で、数的にもペルシアの方が圧倒的なために、どこかギリシア側が正義として描かれがちですね。(実際はもっと複雑なのでしょうけど)
そしてこのペルシア戦争は何度にも渡って行われ、映画300と続編の帝国の進撃は、主に第3回ペルシア戦争を描いたものです。
第1回ペルシア戦争は、ダレイオス1世(クセルクセス1世の父)がギリシアの北側を征して、海を渡ってギリシア本土を攻撃しようとしますが暴風雨にあってしまい撤退しただけの軽いものでした。
国家だけではなく、社会、政治、流通、商業、宗教に至るまでをも整備し、一大帝国を築き上げたほどの手腕です。
第2回ペルシア戦争はマラトンの戦い
第2回ペルシア戦争は、俗にマラトンの戦いと呼ばれます。
ペルシア2万対ギリシア1万ほどという戦力差ですが、ギリシアのミルティアデスの戦略と活躍によってギリシア側の勝利となります。
映画300続編の帝国の進撃では、テミストクレスが矢を放ってダレイオス1世に命中させて死因とさせていますが、これはテミストクレスの強さとクセルクセス1世の復讐を描くための創作逸話で、実話ではありません。
そもそも、第2回ペルシア戦争はダレイオス1世とクセルクセス1世自身は出征していなく、戦場にいなかったという説が濃いです。
ちなみに、この時スパルタ軍はギリシア軍の援軍として戦いに出たものの間に合いませんでした。
勝利報告のために、マラトン-アテナ間の42kmを完全武装で走り切ったエウクレスの逸話から、第1回近代オリンピックでマラソン競技が生まれました。
第3回ペルシア戦争が映画300
さあそして、映画300のメインである第3回ペルシア戦争です。クセルクセス1世が本気で攻めてきちゃったやつですね。
映画300では、スパルタ(レオニダス1世)とペルシア(クセルクセス1世)のテルモピュライの戦い、続編の帝国の進撃ではギリシア(テミストクレス)とペルシア(アルテミシア)のアルテミシオンの戦いが描かれています。
まず、300のテルモピュライの戦いでは、レオニダス1世率いるスパルタ300人がペルシア200万人と戦う物凄い見所ですが、まああえなく負けてしまうわけです。(裏切りの裏道がなければもしかしたら…という気もしますが)
また、戦いの過程は少し実話とズレている感です。映画ではレオニダスが最後まで戦っていましたが、実話では先にレオニダスが倒され、その亡骸をめぐっての激戦があったはずです。
そして、300のテルモピュライの戦いと並行して行われていたのが、帝国の進撃のアルテミシオンの戦いです。ただこちらは、少し脚色部分が大きい気もしますね。
まあ、陸戦と海戦では見せ場が違うでしょうから、色々と脚色するとあのような描き方になるのかもしれません。
個人的には、300の陸戦の方が迫力があって好きだったという感想です。
おそらく、アルテミシオンの戦いを地名ではなく、アルテミシアの名前にこじつけたかったのではないでしょうか。
サラミスの海戦

そして、なんやかんやでサラミスの海戦へと発展し、ギリシアとしては少し押し込まれた形に至ります。
しかし、サラミスの海戦はテミストクレスの活躍によってギリシア軍の勝利となり、ペルシアが徐々に諦めていき戦争は終結へと向かいます。
テミストクレスは賄賂もガンガンに使うし、戦争相手に取り入って、負けた時の活路も用意しておくような表裏一体を併せ持っていると思います。
300続編でサラミスの海戦は描かれる?
サラミスの海戦は、映画300のスパルタでは、片目を負傷した兵士が大量のスパルタ軍(ギリシア連合)を率いて戦いに行くシーンで終わりました。
レオニダス1世と300人の死が、各都市の心をひとつにしたという描写でしたね。
映画300、帝国の進撃でサラミスの海戦前までは描かれていたので、さらなる続編ではサラミスの海戦メインでペルシア戦争終結までを描いてほしいものです。
300が2007年、300帝国の進撃が2014年ということで、2021年までにはまたなにか300シリーズ続編告知があることを期待したいものです。
映画300の無料動画
映画300をまだ観られていない方や、もう一度観たい方のために無料動画を観られる動画サービスをご紹介しておきます。
私が使っているのはU-NEXTですが、300が無料で見放題、帝国の進撃が432円で有料となっていました。
dTVは300が無料で帝国の進撃が324円、Amazonプライムビデオでは300が無料で帝国の進撃が199円、Huluは300が無料で帝国の進撃がラインナップなしでした。
本作品の配信情報は2017年6月10日時点のものです。現在の配信状況についてはU-NEXT、Amazonプライムビデオ各公式サイトにてご確認ください。
また公式サイトではタイトル検索もできるので、見たいものがあればぜひ探してみてください。
どの動画サイトにも加入していないなら、300視聴にはAmazonプライムビデオがおすすめになりそうですね。
DVDとブルーレイももちろんリリースされています。レオニダスとテミストクレスのダブルパッケージがかっこいいですね。兵士の肉体美も見所のひとつでしょう。
最後に
映画300と続編帝国の進撃の動画を観たのですが、やはり史実ベースの映画はいいですね。楽しめるだけではなく勉強にもなります。
多少の脚色はあるので、歴史好きな方にとっては好みが分かれてしまうかもしれませんが、映画としては脚色ありの方が一般ウケするのかもしれません。
スパルタはスパルタ教育という言葉を残したくらい異色な文化のある都市国家ですが、名を残すということは最高の栄誉でもあり、それを成し遂げるというのは並大抵のことではないでしょう。
300人で戦ったというのは伝説級のことで伝わっているはずですし、どう生きるかだけではなく、何を残してどう死ぬかというのは非常に重要なことなのだと改めて感じてしまいます。
とりあえずは300がシリーズ化して、ペルシア戦争終結まで描いてくれるものと期待してこの辺で。