不眠症におすすめの睡眠漢方薬

ストレスフルな現代社会によって、心身のバランスが崩れ、不眠症や睡眠障害に悩まされている方も多いことでしょう。

なかなか眠れない「入眠障害」、途中で起きる「中途覚醒」、浅い眠りの「熟眠障害」、早朝に目が覚めてすまう「早朝覚醒」など不眠症タイプはそれぞれですが、不眠のための苦痛は逃げ場がなく早期に改善したいものです。

睡眠薬はもちろん、運動やサプリといった睡眠改善方法もありますが、今回は睡眠に関する漢方について見ていきます。

目次

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不眠症改善に漢方薬

漢方は服用してすぐに眠くなるというものではありませんが、心身の不調を自然に改善しつつ、本来持っている睡眠能力に戻していくというのが本質です。

運動やサプリや薬が短期的な不眠改善効果を期待するのなら、漢方は体質から考える長期的な改善と考えるのがいいでしょう。

漢方薬のメリットは、耐性(使うほどに効かなくなる)や依存性(使うほどに欲してしまう)がほぼないという部分で、これは睡眠薬服用で悩まされている方にとっては漢方での改善をぜひ試してみてほしい点です。

対して、デメリットは即効性がないということです。眠れない時に飲んで導眠とするのではなく、毎日朝昼夜と服用して体の不調を改善し、眠りのサイクルを取り戻していきましょう。

不眠症におすすめの睡眠漢方薬

不眠治療に用いられる、睡眠に関するおすすめの漢方薬です。

なかなか寝付けないという不眠にお悩みの場合は、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)がいいでしょう。精神的な不安やストレスを鎮め、入眠に効果があるとされています。

細かいことを気にしてしまって落ち着かない方も浅い眠りとなりがちで、神経症に効果があるとされている抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)がおすすめです。

精神不安、神経症、貧血、食欲不振などを伴う不眠症には加味帰脾湯(かみきひとう)が良いとされています。更年期障害を伴う時は加味帰脾湯を選択するといいでしょう。

体力が中程度以下の方は、加味逍遙散(かみしょうようさん)がいいでしょう。肩こりや更年期障害にも効果があるとされ、中途覚醒、早朝覚醒、熟眠障害の治療に処方されることが多いです。

漢方薬の飲み方

漢方薬の飲み方ですが、漢方薬の服用は基本的に食前または食間です。

ちなみに、食感とは食事中ではなく食後2時間後のことです。食後は30分後という違いですね。

簡保薬だけではなく処方薬もですが、これらの時間が決められているのは、胃の中の食べ物とのバランスで効果が変わってしまうことがあるからです。

胃の粘膜保護等のために食後としている薬も多いですが、漢方に関しては基本的に胃が空の状態の食前や食間が良いとされています。これはそれぞれの薬の服用時間に従いましょう。

ただ、食前に飲み忘れた場合に食後に飲んでもそこまで問題ではありません。食後でも、漢方の効果が著しく落ちることはないとされています。

「正直、漢方はいつ飲んでも大丈夫です」との薬剤師さんの言葉もいただきましたし、しっかりと毎日服用するということに気を置く方がいいでしょう。

ただ、「服用は水でお願いします」とのことでした。これは飲み物に生薬の成分が反応してしまうことがあるからだそうです。

漢方の味は個人的には好きなぐらいなのですが、独特の風味もあるので苦手な方には少し辛いかもしれませんね。その場合は、水を沸かして白湯とするのがおすすめです。

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漢方に副作用はない?

漢方には副作用がないということはよく言われますが、体質によっては合う合わないという面が出てきます。

漢方を服用して「いつもより調子が悪いかな?」と感じたら、薬剤師や医師に相談するのが大切です。

ただ、人間の体には好転反応というものがあり、治療や体が変わる過程で一時的にマイナスの方向に向かうこともあるんですね。

好転反応はデトックスでもおなじみとなってきましたが、体に溜まっていた毒素が排出される過程で、体を循環してしまうようなイメージです。この時に、様々な不調に襲われることがありますが、デトックスが進む過程で起こりがちです。

どんな好転反応が起こるかはそれぞれですが、不眠に関する漢方で必ずしも好転反応が出るとは限りませんし、むしろ出ないことも多いでしょう。

合わない、調子がおかしいと思ったら薬剤師や医師に相談するようにして、漢方での不眠改善に取り組んでいってください。

まとめ

不眠症には様々な改善方法がありますが、人それぞれの症状や傾向に合わせた漢方薬を服用して改善していきましょう。

もちろん、適度な運動や生活リズムを整えることも併用して行うのが重要ですし、寝室や寝具の環境を整えていきたいところですね。

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睡眠薬は確かに即効性があるかもしれませんが、依存症や耐性といった面での問題も捨てきれませんし、長期的な体質の改善で不眠症を改善していきましょう。

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