週刊ヤングマガジンで連載中の7人のシェイクスピアが面白いです。近作では「BECK」でおなじみのハロルド作石さんの作品ですね。
1部はビッグコミックスピリッツで完となりましたが、ヤンマガで待望の続編2部の位置付けで、「7人のシェイクスピアNON SANZ DROICT」のタイトルでの連載となりました。
目次
7人のシェイクスピアあらすじと設定(ネタバレあり)
7人のシェイクスピアの基本設定は、劇作家ウィリアム・シェイクスピアを、中世ヨーロッパの世界観を絡めた独自の視点で描いた物語です。
特徴的なのは、ウィリアム・シェイクスピアと、それを支える6人の存在がいるということです。シェイクスピアに謎の多い点を生かして、7人の力でシェイクスピアが出来上がったという展開ですね。
ランス(ウィリアム・シェイクスピア)は作品を仕上げ、ジョンは経済面で支え、知識のミル、詩のリー、音楽のアン、鋭い視点のケイン、情報役のトマスの7人でシェイクスピアという観点なのだと思います。(今後の展開次第ではトマスは7人から外れるような気もしますが)
シェイクスピアの作った劇作をベースとする物語は数知れないほど多いですが、シェイクスピアそのものを題材とした物語はほぼなかったように思うので、それを「7人の」という形で描くこの漫画は非常に注目だと思います。
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第1部はビッグコミックスピリッツ

7人のシェイクスピアは、週刊ヤングマガジンでは2017年2・3合併号からの連載開始なのですが、実はこれは続編2部的な位置付けで、元々は小学館のビッグコミックスピリッツで連載されていたものです。
ビッグコミックスピリッツでは、2010年3・4合併号から2011年50号までの連載で「第1部完」となり、約5年空いてのヤンマガ連載ですね。
回想などもあり、ヤンマガだけ読んでいても流れがわかる内容となっていますが、深みなどは第1部を読んでいないとわからない面もあるのが正直なところです。
世話役のミルや、常にマフラーを巻いたリーが何者なのか、なぜランスとジョンの絆が強いのか、なぜ偽名を使っているのかなどなどは第1部を読んでこそだと思います。
第1部はそこを掘り下げた部分が大きく、劇作家シェイクスピアに直結する部分は少なかったので、少し人気にならなかった部分で損をしているところもありました。
正直、第1部はちょっと暗かった感もあるんですよね。苦労話や不幸話ばかりで全体的に重かったんです。嫌な気分になることも多々でした。
そこでのヤンマガで物語の加速感ですね。クオリティの高さも変わらずですし、今までの鬱憤を晴らすようなカタルシスを期待したいものです。
ヤンマガでの続編2部を楽しむために、第1部もぜひ。全巻セットでも6巻なのでサラリと読めると思います。
最新刊発売日
7人のシェイクスピアの現在最新刊1巻の発売日は2017年4月6日でした。
おそらく3~4か月に1巻の発刊ペースになるはずで、休載が多くない限りは3か月に1巻ペースになると思います。
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最後に
ヤンマガで連載中の7人のシェイクスピアについて書いてみました。
ビッグコミックスピリッツでの1部時代は下積みというか暗めの話が多い印象でしたが、ヤンマガでの続編2部は世に出ていく過程で面白い展開が期待できます。
中世ヨーロッパということで、宗教問題などの難しい問題も絡みつつの緊迫感もあり、ヤンマガで看板になるかもしれない注目の作品のひとつだと思います。