真田丸は戦国時代の逸話も数多く取り入れ、斬新で新しい解釈も多かったのも見所でした。
そして現在までも謎とされている部分に、豊臣秀頼と茶々(淀殿)は1616年大阪夏の陣で大阪城落城と共に死んだのかという点があります。
基本的には落城でそのまま命も絶ったという説が大半なんですけどね。大阪城には自刃の地の石碑もありますし。
ただ、秀頼と茶々の首検分がされていないので、これがどこかに生き延びた生存説というのも現在に至っても議論されている点です。
そして、真田丸でははっきりとまでは描かれていないものの、生存説に従って描写されているように見えました。
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真田丸最終回ラストの豊臣秀頼と茶々

真田丸最終回のラストは、もちろん史実通りに豊臣方の敗北となったのですが、豊臣秀頼と茶々に関しては生き延びたような描写がありました。
真田幸村を始めとした武将たちの部隊が次々と壊滅、討ち死にしていき、秀頼は負けを悟りながら最後は武士らしくと討って出ようとします。
そこに茶々が止めに入り、「死んではならぬ、生きる手立てはまだあります」「勝てとは言っておらぬ、生きよと言っておる。母に生き延びるための策があります。」「望みを捨てなかった者のみ道は開けるのです。」と信繁の言葉もそのまま伏線となっていますね。
そして、そのまま大阪城は燃え落ちるのですが、秀頼と茶々たちはその落城する大阪城を別の一室から見上げている描写となっています。
秀頼の介錯をしたとされている毛利勝永もまだ戦場にいる描写なので、自刃したという方向ではないようですね。
真田丸最終回ラストシーンとしては、本田正信に大阪城より火急の知らせが入り、真田信之が六文銭を手にするところで終わるのですが、これは色々な解釈にも取れるラストにしたのだと思います。
普通に考えれば幸村が自刃しての六文銭描写ですが、極端な話、徳川側が大逆転で敗れたとも取れてしまいます。まぁそれは考えづらいですけどね。それぞれの解釈に任せた余韻のあるラストシーンでした。
豊臣秀頼生存説

豊臣秀頼生存説は意外に濃い証拠も残っています。
特に強い説が九州薩摩落ち説で、秀頼と茶々と一緒に幸村も九州の薩摩に逃げ延びたというものです。
鹿児島県南九州市頴娃町牧之内幸村という土地が薩摩半島の南端部にあるのですが、この「雪丸」という土地の名前が幸村と真田丸から由来し、さらに真田幸村の墓まであるというのです。
地元では幸村は芦塚左衛門、大輔は芦塚中左衛門という名で呼ばれたとされています。
そして、幸村と村の娘の間に子が生まれ、身分を隠すために真江田という姓となったという説があり、真江田家の墓には六文銭(真田家の家紋)までが刻まれているのです。
そして、豊臣秀頼はというと、鹿児島県の谷山という辺りに種ヶ島蔵人と称して隠れ住んだと言われています。京都の具足師が太閤の鎧を付けた種ヶ島蔵人を見たとの文献も残っているぐらいですから、こちらもなにかしらの関係があるのでしょうね。
谷山には豊臣秀頼の墓もあり、豊臣秀頼の末裔と称する木下さんもいらっしゃいます。
鹿児島県には、豊臣秀頼とその家臣20名が大阪から落ち延びてきたという伝承もありますし、調べるほどに信憑性や関連性のある事柄が出てくるのです。
薩摩の島津家も徳川方というよりは豊臣方ですし、薩摩に逃げ延びたというのもなかなかに信憑性のある話ですね。
戦国武将の生存説
秀頼に限らず、有名武将には生存説も多いです。織田信長や明智光秀などが有名どころでしょうか。死体が検分されなかった武将にはこういった生存説は付き物でしょう。
織田信長は南蛮に渡った。明智光秀は天海となり徳川家康のブレーンとなった、源義経は大陸に渡りチンギスハンとなった等々ですね。
ロマンのある説も多く、現代の歴史改変ものでも取り上げられるテーマのひとつでしょう。
最後に
真田丸最終回のラストから見るに豊臣秀頼と茶々生存説での描かれ方でした。
真田信繁(幸村)は佐助によって介錯され、自刃したと思われる終わり方でしたが、それなりの落としどころだったと思います。
真田丸の大阪の陣に関しては、これまでの描かれ方よりも勝てるような希望も見えていたので、「今年こそは!」「フィクション方向に行くのか!」などといった期待も抱いてしまいましたが、実際にそういう方向だとフィクションすぎてそれまでの50話の価値も下がってしまいそうな気がするので当然でしょうね。
ちなみに真田丸ラスト付近では、対峙した井伊家への「井伊家もあの赤備えに行くまでには、様々な歴史があるのだろうな」というオマージュも送っていますし、2017年大河「おんな城主直虎」への繋がりもちょっとした見所でした。
いやぁ、やはり戦国時代は現代へも続く様々なエピソードや関連性への広がりがいいですね。(井伊と掛けたわけではありません)
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