運動をすると耳が詰まったようになったり、痛くなってしまうことがある方は耳管開放症の初期症状かもしれません。
私も子供のころから、激しい運動をすると耳が詰まったり痛くなっていたのですが、周りからは理解されずに苦しんだものでした。
これが大人になってからは、呼吸が耳に抜けたり、自分の声が耳に響いたりという症状で耳管開放症ということがわかったのですが。
耳管は色々なきっかけで開放ともなりますし、耳管が弱ければその傾向や頻度が高くなっていきます。
耳管開放症の初期症状や治療法と合わせて見ていきましょう。
目次
運動をすると耳管が開放しやすくなる
耳管が開放するきっかけのひとつに持続的な運動が挙げられます。
これは耳への血流が減る(耳以外の血流が優先される)ということも関係していますが、運動をすると交感神経が優位になり、耳管開放症への影響が強いことも関係しています。
特に暑い日だとより運動の影響が強くなり、耳管が開きやすいようですね。
また、息切れは鼓膜への圧が強くなるので、耳管が開いてしまう原因ともなります。
運動での耳管開放は一時的なもの
基本的に、運動で耳管が開放しても一過性のものです。
おそらく、「あれ?耳がおかしいな?」と感じても耳抜きをすれば通常は治るはずです。
ただ、耳管の働きが弱い人だとそのまま開放となってしまい、耳管開放症ともなってしまうんですね。
耳の詰まりが治らない

耳管が開放すると耳の閉塞感におそわれます。
呼吸音と自分の声が直接耳に響いて非常に不快な症状となることでしょう。
⇒耳がプチプチ鳴るのは病気?
この症状がしばらく治らないのなら、耳管の働きが弱くて耳管開放症の初期症状かもしれません。
耳管を閉じさせる方法としては下を向くのが効果的で、これは運動後の耳管開放にもすぐに効くと思います。
横になったり、水分補給をするのも耳管を閉める効果があるので、運動後はこれらを試すのがいいでしょう。
運動をするたびに耳管開放となったり、なかなか治らないようであれば耳鼻科で診断してもらうのがおすすめです。
耳管開放症になったら?
耳管開放症の治療自体は現状難しい面があります。
耳鼻科に行っても、軽度ならば様子見の経過観察となることがほとんどです。
耳管が開放しっぱなしの重症ならば、鼓膜へのパッチ貼り付けや、カテーテルを通す耳管通気療法などが取られますが、根本的な治療はストレスの軽減や生活習慣の見直しが重要となってくるんですね。
個人的には漢方薬がおすすめで、耳管開放症の方は加味帰脾湯(かみきひとう)を飲んでいる方が多いです。
病院や漢方薬局でも、耳管開放症で加味帰脾湯は第一選択肢として処方されることも多いですし、個人的にも加味帰脾湯はおすすめしたい漢方薬のひとつです。
まとめ
運動をすると耳管が開放しやすくなるので、耳の詰まりや痛みを感じることがあるかもしれません。
呼吸や自声が響いて聞こえるほどの異常があれば、それは耳管が開放されているので、下を向いたり水分を補給するなどの対処を行ってみましょう。
運動をするたびに耳管が開放となるのなら、耳管開放症の初期症状かもしれないので一度耳鼻科での診断をしてもらうのがおすすめです。